不動産投資に限らず、どんなものにもリスクは付き物です。

とは言っても、不動産投資は動かす金額も大きいですし、どんなに魅力的な物件があったとしても二の足を踏んでしまう気持ちもありますよね。

そこで、今回は不動産投資のリスクについてまとめてみました。

不動産投資のリスクについて

不動産投資のリスク01

不動産投資にはリスクがつきものですが、リスクを最小限に抑えることは出来ます。

車に乗ると事故にあうかもしれないから、乗らないという人もいるかも知れませんが、普通は、事故にあわない様に、車の点検をしたり、整備をしたり、交通ルールを守ったりと、リスクを下げて、そのリスク以上の利便性を手に入れています。

不動産投資でも同様に、チェックすべきポイントを抑えておけば、将来にわたってリスクを最小限にコントロールして、家賃収入を得ることが可能になります。

そこで、まず考えなければならないのは、何を目的に不動産投資を行うのかを明確にすることです。

そして、その目的を果たすために、取れるリスクと取れないリスクをはっきりさせていきたいと思います。

不動産投資の目的

不動産投資の目的

不動産投資の目的はもちろん「お金を稼ぐため」ということになりますが、一口にお金を稼ぐと言っても、どの程度の金額を稼ぎたいのかによって方法が変わってきます。

過去の記事「キャピタルゲインとインカムゲイン」でも紹介していますが、不動産投資には「売買の差額で儲ける方法」と「家賃収入で儲ける方法」の2種類があります。

基本的にどちらの方法が正しいということは無いのですが、現実的な話をすると、サラリーマンや自営業の方など本業がきちんとある方にとっては家賃収入で儲ける方法に限られてくると思います。

というのも、売買の差額で儲ける方法は、相当の知識や資金が必要になるため、プロ以外には難しい投資方法だからです。

ついでに言えば、サラリーマンや自営業の方におすすめしている家賃収入で儲ける不動産投資は、はっきり言って、そんなに大きな儲けが出る投資方法ではありません。

では何故、家賃収入で儲ける不動産投資をするのかと言うと、ズバリ「老後のために資金を作るため」に他なりません。

これについても、過去の記事「老後は毎月いくら必要?」で解説していますが、余裕のある生活をしようとすると夫婦で月に約34万円が必要というデータが出ています。

月34万円という数字は、あくまでも参考数値なので絶対に必要な金額では無いのですが、年金だけではとても賄えるような数字ではありません。

繰り返しになってしまいますが、家賃収入で儲ける不動産投資は大きく儲かるような投資方法ではありません。

しかし、家賃収入で儲ける不動産投資は、低いリスクで、より確実に安定した収入を得ることができる投資方法なのです。

老後に向けて安定的な収入源(家賃収入)を得られるだけでなく、いざとなれば物件を売り払い現金化することも出来る魅力的な投資方法なのです。

代表的な不動産投資のリスクとは?

不動産投資のリスク02

ここでは、代表的な不動産投資のリスクを紹介します。

実際に不動産投資を始めると、以下のリスク以外のトラブルに見舞われることもあると思いますが、不動産投資を始める上で考慮しておくべきものは全て紹介していますので、参考にしてください。

不動産投資リスク1:悪い物件を購入するリスク

不動産投資のリスク03

悪い物件を購入すると、空室になってしまったり、家賃を滞納されたりしてしまいます。

不動産投資というのは、物件を購入したからといって必ず利益が出るというものではありません。

その物件を借りてくれる人がいて、そして、きちんと家賃を納めてくれて、初めて利益に結びつきます。

そのため、悪い物件を購入してしまうと、空室の期間が長くなったり、質の悪い住人が借りてトラブルになってしまったりとなってしまいます。

悪い物件の例としては、次のようなものがあります。

  • 中々入居者が見つからない(空室が多い)
  • リフォームなどの修繕費が多くかかる
  • 入居者の質が悪くトラブルが絶えない

このようなリスクを回避するためには、まずは検討する物件の数を増やすことです。

始めたばかりの頃は、早く実際に投資したいとか、すぐ買わなければ他の人に取られてしまうなどと思い、購入する物件を早く決定してしまいがちです。

しかし、あわてる必要は全くありません。

検討する物件を増やし、じっくり検討することが必要です。

また、検討する物件を増やせば、それだけたくさんの物件を見ることになりますので、見極める眼力を養うこともできます。
そして、知識を身につけることも必要です。やはり最低限の知識を身につけていなければ良い物件を見つけることはできません。

不動産投資リスク2:空室になってしまうリスク

不動産投資のリスク04

当たり前のことですが、空室になってしまうと、家賃収入を得ることができません。

不動産投資における収入のほとんどは家賃収入となっています。

そのため、せっかくの物件に入居者がいないと、収入を得ることができません。

それどころか、ローンの返済や管理費などは毎月必ず発生するため、収支はマイナスになってしまいます。

その意味で、空室というのは不動産投資における最大のリスクといっても良いでしょう。

通常の賃貸契約の場合、入居者は契約期間中であっても1ヶ月前に申し出れば退去することが可能なので、常に空室のリスクがあるということです。

では、このリスクを避けるにはどうしたらよいのでしょうか?

いくつか方法があるのですが、有名なものを紹介しましょう。

まずは、所有する部屋の数を増やすことです。

所有しているのが1室だけだと、空室になると収益が0円になってしまうので苦しいところがあります。

それを2室、3室と増やすことで、例え1室が空室になっても他で補えるためリスクを軽減することができます。

また、人気エリアの物件を購入すれば、空室になってもすぐに入居者が集まるので、それもリスク回避のためには大切なことです。

それから、空室保証を利用するのも良いでしょう。

空室保証とは、空室が出た場合に不動産管理会社が家賃を保証してくれるサービスのことです。

このような方法で対策を取っていきますが、やはり、購入時にいかに優良な物件を選ぶかが一番大切です。

不動産投資リスク3:家賃を滞納されるリスク

不動産投資のリスク05

借りた人によっては、家賃を滞納してしまうこともあります。

これは、前述の空室のリスクと似ていますが、損害は家賃を滞納されるリスクの方が大きくなります。

くどいようですが、不動産投資における収入のほとんどは家賃収入となっています。

そのため、せっかくの物件に入居者がいても、家賃を支払ってもらえなければ、収入を得ることができません。

それどころか、ローンの返済や管理費などは無くなりませんから、マイナスになってしまいます。

ここまでは、空室のリスクと同じです。

違うのは税金についてです。

仮に家賃滞納となった場合には、経費計算の上では「未収金」となり、売上げとして計上しなければなりません。

税金は、売上げにかかるものですから、実際には収入が無いのに税金だけが加算されることになります。

さらに、対応にも手間がかかるため、2重、3重の苦しみをこうむることになります。

では、その対応策にはどのようなものがあるのでしょうか?

まずは、入居者を決める際に厳しく審査することが必要でしょう。

また、滞納家賃を保証してくれるサービスもあるのでそれを利用することです。

不動産投資リスク4:値下がりのリスク

不動産投資のリスク06

不動産の価値が上昇し続けることはありません。下落についても考えておきましょう。

不動産はFXや株式ほど値動きが激しいものではありませんが、やはり値下がりしてしまうリスクがあります。

不動産の値下がりと聞くと、バブル崩壊後の値下がりが一番印象的でした。

バブル崩壊後はなんとピーク時の5分の1まで価格が下がったといいますから、不動産投資をする人にとっては、笑い事では済まされません。

このようなリスクを回避するには、あらかじめ立地の良い条件の物件を購入するなどして、値下がりリスクの低い物権を選んでおく必要があります。

また、建物の老朽化を防ぐために、マメなメンテナンス作業も必要でしょう。

面倒な気もしますが、不動産投資は購入時の手間以外にはほとんど時間をかける必要がないので、ここはがんばりどころです。

ここまでの話はあくまでも不動産の価値の話です。

家賃については、物価が安定していれば、不動産の価値ほどには大きく下落することは多くありません。

バブル崩壊のときも、家賃の相場は2割減程度でしたので、長期運用すれば安定しやすいことがわかります。

不動産投資リスク5:流動性のリスク

不動産投資のリスク07

不動産は資産ですから売却が可能です。しかし、すぐに買い手が見つからないというリスクがあります。

不動産投資は他の金融商品と比べて、すぐに売買することができません。

株式であれば、株を売却して現金を手に入れるまで4日間程度で済みます。

しかし、不動産を売却するとなると大変です。

申し込みをして、査定をして、売出しを開始した後、決済、引渡しと2ヶ月近くの時間がかかってしまいます。

また、買い手が見つからなければ何年も現金化することができません。

このように、市場の動きが少ないことを流動性のリスクと呼びます。

なぜ、他の金融商品と比べて流動性が悪いかと言うと、不動産投資の市場がオープンではないからです。

株式やFXは個人に対してオープンになっていて、同じ銘柄を誰でもインターネットで売買をすることができます。

手軽ですから、利用者も多く、すぐに買い手を見つけることができます。

それに対して不動産は証券取引所のようにオープンなシステムも無く、不動産会社同士の情報網に頼っている部分が大きいのです。

しかし、これは必ずしもマイナスと言うわけではありません。

オープンになっていないということは値段があって無いようなものです。

たとえば、相続をする際にどうしてもすぐに不動産を売却しなければならないケースでは、売り手はすぐに売却したいので相場よりも安く買い叩くことが可能です。

流動性のリスクに対しては、これといった対応策はありませんが、不動産投資を行う人の多い都心で行うことで、リスクをある程度下げることは可能です。

購入時や売却時にこのことを知っておかないと思わぬ損害を出してしまうことになるので、注意しましょう。

不動産投資リスク6:地震や火事のリスク

不動産投資のリスク08

地震の多い日本においては、火事だけでなく地震のリスクについて考えておかなければなりません。

何年か前には、耐震強度偽造が問題になりました。逮捕者も出た問題でマスコミでも大きく取り上げられたのでご存知の方も多いことでしょう。

この偽造問題がなかったとしても、東日本大震災や阪神淡路大震災など、日本は地震の多い国ですので、気になるところです。

また、地震とならぶ災害リスクとして火事もあります。

このようなリスクを回避するための対策は、基本的に損害保険を利用することになります。

また、複数の物件を場所を変えて保有することで、地震などの災害に備えることもできますので、物権購入の際には考慮に入れると良いでしょう。

不動産投資リスク7:住民とのトラブルについて

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世の中いろいろな人がいます。だからこそ面白いのですが不動産投資においてはリスクになります。

購入した物件を借りるのは「人間」です。

人と人が集まれば、人間が原因のトラブルも発生します。

ここでは、人的要因のトラブルについて考えていきます。

代表的なものとしては、強盗、殺人、自殺、孤独死など影響の大きいものから、騒音、ペット、ゴミなど影響の小さいものまであります。

このような人的要因のトラブルへの対策としては、セキュリティ設備の完備などがあげられます。

しかし、最も大切なのは、入居者に対する審査です。

リスクというのは、ゼロにすることはできません。

しかし、さまざまな方法を組み合わせ、損害額を小さくすることができます。

人的要因のトラブルに限らず、リスクを避ける努力だけでなく、損害額を小さくする努力も忘れないようにしましょう。

不動産投資のリスクまとめ

不動産投資のリスク10

不動産投資というと危ないというイメージを持つ方が多くいますし、たしかにやり方によっては危ないのは事実です。

例えば、利回りを重視して、相場よりも安いお宝物件ばかりを狙う投資方法は、かなりのリスクを自分で背負う必要が出てきます。

一般的に、安い物件は立地が悪かったり、築年数が古かったりしますが、知識と情熱と人脈があれば、しっかりとお金をかけてリノベーションやリフォームをして、物件の価値を高めることも出来ます。

また、法的な知識に長けていて理不尽な要求には断固戦う知識も術もあるという方は、とにかく低価格で高利回りな、訳有り物件を狙うのも手だとは思います。

しかし、もしあなたがサラリーマンや公務員などで、特に不動産投資の経験もないというのであれば、とにかくリスクを抑える事を第一に考える事をお勧めします。

本業でしっかりと貯蓄をし、年金を支払い、その上で更に不動産からの不労収入を作り上げれば、十年後、二十年後に、不動産投資をやっていない方との差が大きくなるはずです。

私のやっている不動産投資の手法も、サラリーマンや公務員などの定職を持ち、副業的に不動産投資を行い、安全に、しかも手間をかけずに、将来の自己年金を準備していくというタイプのものです。

もちろん100%大丈夫と保障するものではありませんが、このページで紹介したことをきちんとやれば、例えあなたが初心者でも、かなりの部分のリスクを回避できるかと思います。

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