これまで、「不動産投資は物件探しがすべて」という話をしてきましたが、物件を探すうえで重要なのが投資用物件を扱っている不動産業者の存在です。
投資用物件を扱っている不動産屋はそれなりに数があるのですが、実際問題としてどの業者を使うかによって良い物件に出会える確率や物件を探す手間が大きく違います。
そこで、今回は信頼できる不動産屋を探すためのチェックリストを紹介します。
目次
チェック1:「売主」「専任媒介」「一般媒介」について
基本的に、右に行くにしたがって業者さんの責任感(情報の信頼性や何かあった時の責任)が薄れていきます。
また物件購入のために融資受ける場合は、不動産業者の信頼度によっても金利などの条件が変わってきます。
右に行くにしたがって融資条件が悪くなる可能性が高くなります。
「売主」とは?
「売主」とは、自社の物件を販売している形態です。つまり、一度自分で物件を購入してから販売しています。資金力もあり、物件の選定に自信がないと出来ない販売形態ですので、業者の信頼度も高くなります。
売れ残ってしまった場合は、自分たちの損失になりますので、適正な価格で販売されることが多くなります。よって、プロ並みの知識のない方が、不動産投資を始める場合には、リスクを最小限におさえることが出来ます。
ちなみに、売主が販売しているので、仲介業者が入らないため、仲介手数料が発生しません。不動産投資の仲介手数料は一般的に、物件価格の3%+消費税となりますので、これだけでも数十万円の出費となりますが、それがゼロになります。
「専任媒介」とは?
「専任媒介」とは、売主から販売を専任で委託されている形態のことです。
この場合、買主と売主から仲介手数料を確実に得ることができるため、仲介業者は、その物件を大切に扱う傾向にあります。売れた場合の手数料が確実に見込めるため、広告費なども投入しやすくなります。
売主から直接販売を委託されているため、売主とのコミュニケーションも、しっかりと取られており、物件の素性をよく知っています。
「一般媒介」とは?
「一般媒介」とは、売主が複数の仲介業者を使っているという形です。この場合、広告費などを出しても、他の業者で先に契約がきまってしまうと、その広告費は無駄になってしまいますので、仲介業者は、あまり積極的には物件を斡旋しません。
売主も、複数の業者を相手にしているということですから、密なコミュニケーションが行われていない可能性もあり、業者がその物件について、あまり情報を持っていないことも多くあります。
チェック2:取扱い不動産会社の社歴・経歴
社歴は、不動産業界での実績が、最低でも10年以上ある会社にすることをおすすめしますが、できれば20年以上は欲しい所です。
それだけの年数を不動産業界で生き残ってきたということは、実力が十分にある証拠になりますし、融資を提携している銀行などからの信頼も高いため、好条件での融資を引き出すことが出来る可能性が高まります。
不動産投資は、購入者の信用もありますが、販売している業者の信用度も重要になってくるのです。
チェック3:取扱い不動産会社のネットでの評判
全く悪い話がないという会社はありませんが、あまりにも悪いうわさや、悪い評判のある業者は避けた方が無難です。
ただ、悪質なライバル業者による自作自演の書き込みという可能性もありますから、鵜呑みにはせず、他のチェックポイントとの兼ね合いで判断するとのがいいでしょう。
チェック4:不動産会社の管理戸数
通常、不動産業者というのは、不動産の販売や仲介の他に、管理を行っています。
この管理している物件の戸数が、最低でも3,000戸以上あるところがおすすめです。管理戸数が多いということは、入居率や人気の物件の推移、賃貸付ノウハウなど、不動産投資に必要となる情報を膨大な量で蓄えているからです。
その上で、管理している物件の平均入居率がどれくらいあるのかというのが重要です。通常、不動産投資で物件を購入した場合、自分で賃貸管理をする人は多くありません。
特にサラリーマンでしたら、入居者のトラブル(鍵をなくした、水が出ない、給湯器が壊れた、etc.)に対して、即座に対応することが難しいですし、空室になった場合に自分で入居者を探すのもナンセンスです。
想定利回りというのは、入居率が100%の場合のことを言いますが、実質的な利回りというのは、想定利回り×入居率となりますので、入居率を高く保ってくれる業者に、賃貸管理を任せるのは不動産投資の鉄則です。
最近は入居率を表示している業者さんも増えてきましたが、一時期の入居率では意味がありません。
年間平均入居率をチェックして下さい。この質問をして答えられない業者は入居率に対するこだわりが薄い事がうかがえます。つまり、賃貸付けの意識が低い業者である可能性が高いと思われます。
チェック5:無料セミナーなどを開催していれば参加してみる
セミナーは、その業者の雰囲気を直に知ることができる良い機会です。
実はセミナーというのは、業者にとってかなり手間のかかるイベントです。従業員総出で対応していることも多く、どういった雰囲気の会社なのかを間近にみることが出来ます。
また参加後のアプローチがしつこい場合は注意が必要です。売れている会社は、向こうから売り込みには来ません。買いたい人の方が、売っている物件の数よりも多いため、物件が足りなくなっているからです。
アプローチのしつこい会社というのは、売れていないので、お客さんに買わせようという思いが強いということの裏返しでもあるのです。最近では、マンション投資の電話勧誘なども多いですが、そういう業者だけはやめておいたほうが良いと思います。
以前、私の家にかかってきたセールス電話の実例なのですが、入社して間もない新人に一週間だけ不動産投資の勉強をさせて、「儲かります、安全です」といった内容を反復させるというような、ひどい業者もいます。
信頼できる不動産屋まとめ
最近、迷惑な電話の代表格として、不動産投資の勧誘があります。
中には、名簿業者から電話番号を入手して片っ端から電話をかけている業者もあるようです。
そのため、不動産投資のイメージが悪くなっているのも事実で、中には詐欺と同じように思っている人もいるようです。
しかし、優良物件を扱っている不動産屋は、むしろ抽選を行わなければ買えないという状態のため、変な営業をかけることはありません。
このページであげたチェックリストを参考に、どんな仕事ぶりなのかを確認することで、信頼できる不動産屋を見つけることが出来ると思います。
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