今回も前回に引き続いて、不動産投資用ローンについて、特に不動産投資用ローンを融資してもらうときに注意すべきポイントについてまとめていきたいと思います。
不動産投資用ローンは、一般の住宅ローンに比べると融資が受けにくいということを【不動産投資用ローンとは】で紹介しました。実際に銀行や金融機関では、融資を受ける人のどのようなポイントをチェックしているのでしょうか。
目次
不動産投資用ローンで銀行がチェックするポイント
ほかの借入はどれだけあるのか?
不動産投資用ローンで借りられる限度額は、大体年収の5倍程度だということを【不動産投資のローンの借り入れについて】で解説しました。実はこの限度額というのは、不動産ローン以外での借り入れも含まれます。
自動車ローンで300万円の借り入れがあれば、不動産投資に使える融資の枠が300万円分減ってしまうということです。さらに言うと、すでに住宅ローンで年収の5倍以上の借り入れがある人は、不動産投資用ローンで融資を受けるのは、かなり難しくなります。
銀行が注目するのは、自分たちの貸したお金がしっかりと返済されるかどうかです。当たり前ですが、借りる人は返済にいくらでもお金を使えるわけではないので、年収に対してどれだけの金額なら返済リスクがないかの基準を設けているのです。
心身ともに健康か
銀行が貸したお金は、借りた人が、会社からもらったお給料を使って返します。ということは、借りる人は元気に働くことができるのか、というのがとても重要になります。
生命保険に入る時にも健康診断が必要なように、ローンを組む場合は、健康であるかどうかが重要なのです。
ちないみに、この健康診断でOKが出れば、投資用ローンにも団体信用生命保険が付帯するので、もし、借主が亡くなったときに投資用ローンでの多額の借金が残っていたとしても、家族は返済に困ることはありません。さらに、返済の終わった不動産が残り、毎月の家賃を手にすることができます。
正社員かどうか
金融機関は安定した収入のある人に融資を行いたいと考えます。アルバイトやパートなど正社員ではない、いわゆる非正規雇用の人はローンを組むことが難しいことになります。
年収はどれくらいあるのか
ローンを返済できるだけの年収があるかどうかは重要です。投資用のローンでは年収500万円を基準としている金融機関が多い傾向にあります。融資額が低いとしても、年収は500万円以上必要と考えておくとよいでしょう。
どんな職業、どんな会社に勤めているか
先ほども述べましたが、返済に充てるお金は、会社からもらったお給料です。そのお給料を支払う会社が安全な会社なのかどうか、というのは銀行にとってとても重要な要素です。上場企業やそれに近い規模の大きな会社は信用が高い傾向にあります。
また、弁護士や医者など、国家資格を持ち給料も高額な職業の人も信用が高いと見られます。この銀行からみた信用というのは、お金に関する信用です。どんなに精錬潔白な人でも、銀行はお金に関する信用を中心に考えるのです。
安定した勤務実績(勤続年数)があるか
会社が安定していても、本人がころころと転職をくりかえしているような場合は、銀行から見るとリスクが高いと判断される可能性があります。ただし、キャリアアップの転職など年収の増加がある場合は問題とされない場合もあります。
消費者金融からお金を借りているか
消費者金融からお金を借りたことがあるひとは、銀行からリスクがあると判断されます。基本的に消費者金融ローンは、お金に困っている人が利用するもの、という暗黙のルールがあるため、一度でも消費者金融でお金を借りたり、消費者金融カードを作ったりしたことがある場合は、注意が必要です。
返済の返済比率
銀行により多少異なりますが、年収に対する返済の比率が、30%~35%以内である必要があります。年収500万円ならば、返済額が150万円以下である必要があるということです。借り入れできる金額は、返済年数と金利により異なります。詳しくは【不動産投資のローンの借り入れについて】を参考にしてください。
ローン完済時の年齢
ローンを完済する時点の年齢が80歳未満であることが必要です。ただし、年齢が55歳を超えてくると、融資を受けにくくなる可能性があります。
自己資金があるか
自己資金はいわゆる頭金というものです。1000万円の物件を購入するのに500万円の自己資金があれば、借り入れは500万円であればよく、銀行としては貸し倒れのリスクが低くなります。そのため、上述した年収や年齢などの制限は緩和される可能性が高くなります。
まとめ
今回は、「不動産投資で融資を受けられるかのチェックポイント」についてまとめてみました。内容は
【不動産投資用ローンで銀行がチェックするポイント】
【ほかの借入はどれだけあるのか?】
【心身ともに健康か】
【正社員かどうか】
【年収はどれくらいあるのか】
【どんな職業、どんな会社に勤めているか】
【安定した勤務実績(勤続年数)があるか】
【消費者金融からお金を借りているか】
【ローンの返済比率】
【ローン完済時の年齢】
【自己資金があるか】
【まとめ】
でした。今回のチェックポイントは絶対的なものではなく、自己資金の金額や担保にできる資産があるか、どのような物件を購入するのかなど、借りる人それぞれに異なってきます。
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